RATOについて
理事長ご挨拶
RATO理事長 田中千秋
環境とエネルギー問題は地球が抱える最重要課題であり、就中、再生可能エネルギーとして太陽光発電に対する期待が高まっています。しかし、現在のシリコン系太陽電池ではコスト・性能の点から用途面での限界が見えてきており、有機系太陽電池によるイノベーションに期待が寄せられています。折しも、海外研究機関でペロブスカイト系太陽電池が高い変換効率を発現するという発表があり、グローバルな開発競争に拍車がかかることが予想されます。 技術研究組合の目的は、研究開発の成果をスピーディーに事業化に結びつけることにあります。アカデミックな研究成果はセルでの変換効率、耐久性くらいだけで比較してしまう傾向がありますが、世の中に実現させるためにはそれだけではなく、用途を特定し、モジュールまで持って行ったトータル性能での比較優位が重要となります。
この「有機系太陽電池技術研究組合(RATO)」の使命は、FIRSTプロジェクトなど基礎研究で生まれる優れた研究成果を実用化に導くための道筋をしっかり立てることにあります。RATO参加メンバーが一丸となりオールジャパン体制で挑戦していく所存です。こうして生まれた成果が日本のエネルギー安全保障に貢献出来るように切望してやみません。